12. 光切断法による剛体電車線摩耗計測装置
地下鉄や狭小トンネル等で使用されている異形トロリ線や導電鋼レール等を用いた剛体電車線
は、摩耗が進行してもしゅう動面の幅が変化しないため、しゅう動面幅から摩耗量を推定する従来
の電車線摩耗計測装置では計測できず、手作業による定点測定が行われています。
そこで、スリットレーザーとカメラにより輪郭を測定する光切断法(図1)を用いて、剛体電車
線の摩耗量を非接触で連続計測可能な装置を開発しました。光切断法で測定した形状と図面上の形
状とをマッチング処理により重ね合わせることにより、剛体電車線の種類や形状によらず、残存高
さと摩耗量を高精度に計測できます(図2)。計測精度については、剛体電車線の種類や形状によ
らず誤差が0.5mm 以下であることを定置試験で確認しました(図3)。
従来は摩耗進行の早い箇所を保守作業員の目視により管理点として定め、手測定により摩耗評価
を行っていましたが、本装置を保守用車等に搭載することにより速度30km/h で20mm 間隔の連続
計測が可能となり、より信頼性の高い摩耗管理を効率的に実現できます。なお、本装置は東京都交
通局大江戸線における導電鋼レールの摩耗管理ツールとして保守の実務に活用されています(図4)。
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