トンネルの設計法

1.都市部山岳工法トンネルの設計標準

平成14年5月に刊行された「鉄道構造物等設計標準・同解説 都市部山岳工法トンネル」においては、都市部を対象とした地山分類、地山の安定を基本とした支保の設計法、限界状態設計法を適用した覆工の設計法を提案しました。

2.シールドトンネル設計標準

平成9年7月に刊行された、「鉄道構造物等設計標準・同解説 シールドトンネル」(平成14年12月、SI単位版を刊行)においては、経済的なセグメントの設計を目指して、従来用いられてきたいわゆる慣用計算法に代わり、構造モデルに「2リング梁ばねモデル」、トンネルと地盤との相互作用に「全周ばねモデル」を用いた設計計算法を提案しました。

3.大深度地下利用のための技術開発

都市域の拡大、人口・社会機能の集中により、利用できる地上の空間が減少し、地下の有効利用が求められています。鉄道に関しても、将来的に大深度の地下を利用する状況になることも想定されます。都市域に大深度トンネルを安全に、かつ安価に建設するための技術開発を行っております。

参考文献

  1. 小島芳之、岡野法之、野城一栄:都市部山岳工法トンネルにおける二次覆工の限界状態設計法、鉄道総研報告、第17巻、第3号、pp.35-40、2003.03
  2. 小山幸則、西村高明:梁ばねモデルによるシールドトンネル覆工の設計法、鉄道総研報告、第11巻、第7号、pp.13-18、1997.07