地山改良型ロックボルトによるトンネルの補強工法

既設トンネル補強工法として用いられるロックボルト工はこれまでモルタル定着式が一般的でした。ただし、地山が軟質な場合においては劣化した箇所の定着力不足等により効果が限定的であることがありました。
中空のロックボルトとパッカーを使用し、1本のロックボルトに2種の注入材を使い分けます。先端の定着材には膨張モルタルを使用し、トンネル近傍の緩んだ地山を恒久注入材で改良することで、緩んだ地山でも優れた効果を発揮します(図1)。

本工法の試験施工を実施し、100kNのプレストレスを導入した結果、良好な軸力保持性能を有していることが確認できました(図2)。また、数値解析による検証も行っており、従来型のロックボルトよりも高い変位抑制効果を有していることが確認できました(図3)。

本研究は、国土交通省の鉄道技術開発費補助金を受けて実施しました。

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