10. 長距離型Uドップラーによる長大構造物の健全度判定

  • 不可視光レーザドップラー振動計により、300m遠方から構造物の健全度を判定できます。
  • レーザ光の自動制御スキャンで最も精度が高くなる点を対象表面から検出します。
  • 2台同期計測で、連続する高架橋の固有振動数を遠隔位置から一括測定できます。

鉄道橋の健全度低下に伴う全体挙動の変化から付帯構造の変状検出に至るまで、高所作業を行うことなく検査できる「長距離型Uドップラー」を開発しました(図1)。

長距離型Uドップラーは、長距離でも安定した測定ができるように不可視光レーザドップラー振動計を専用の水平・鉛直回転台に搭載した装置で、測定対象物に反射板を取り付けない場合でも、従来は30m程度であった測定距離が300m程度に長くなりました。 また、測定対象物の測定点の対象範囲において、レーザ光を自動でスキャンして最高反射強度点を検出します(図2)。 このアルゴリズムにより、これまで困難であった遠距離・高所測定、ケーブル等の曲面形状や実構造物の汚れた表面での効率的な計測が可能となりました。例えば、スパン約130mの長大斜張橋ケーブル44本の張力測定では、従来は4夜間を要したのが、本非接触手法は同等の精度を維持しつつ、日中1時間程度で実施可能になりました(図3)。

さらに、長距離型Uドップラーの2台同期計測で、三次元に複雑に振動する高架橋の振動成分を分解して計測するアルゴリズムを構築しました。 これにより連続する高架橋の固有振動数を、遠隔位置から一括で測定できます。

図1 長距離型 Uドップラーの活用方法
図2 測定対象と自動視準
図3 斜張橋ケーブルの張力測定例
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