9. ガイド波を用いたレール頭部横裂検知システム
レール頭部に発生する傷のうち、横裂が発生して進展すると、レール折損に至るためその管理が重要です。横裂はレール頭頂面直下の水平裂の下側に生じるため、レール頭頂面から超音波を斜め下方向に入射してき裂を検知するレール探傷車での一次探傷検査では検出が困難です。水平裂を検知した箇所は、別途、人力の手探傷による再検査(二次探傷)を行って横裂の有無を判定します。このため、検査の労力とコストを低減する技術が求められていました。
この課題に対し、レールの軸方向に非接触で減衰の少ない超音波であるガイド波を送受信し、受信レベルの変化より横裂の有無を検知可能なシステムを開発しました(図1)。超音波伝播解析で得たガイド波の入射角度や周波数等の最適な条件を反映した試作機を用いて営業線で検証試験を行った結果、水平裂が短い場合には、レール頭頂面で送受信したガイド波の受信レベルの変化で深さ15mm以上の横裂の有無を検知できることを確認しました(図2)。さらに、水平裂が1m超と長い場合には、レール頭側面で送受信したガイド波の受信レベルの変化で水平裂に影響されず探傷ができることを確認しました(図3)。
開発した検知システムを用いて、レール探傷車で検知が難しい横裂の把握を目的として実施する二次探傷を代替できます。また、提案手法では従来の二次探傷と比較して短時間で連続的に頭部横裂の検知が可能であることから、検査に要する時間を従来の半分以下に削減できます。
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