11. 施工時の沈下量情報を活用した盛土の品質管理法
鉄道盛土の施工では、密度・剛性の品質確認のため、重機で転圧した後に多数箇所で人力による密度試験・載荷試験が行われています(図1)。近年は建設現場の人手不足が深刻化していることから、現場の負担軽減を図るため、品質管理作業を省人化するための技術開発が望まれていました。
そこで、重機による転圧を荷重一定条件の載荷・除荷過程と捉えて、事前に実施した平板載荷試験から推定した除荷時地盤反力係数と、転圧後に計測した沈下量情報から剛性を評価する手法を構築しました。さらに、盛土の締固め状態の収束程度と到達程度を評価する沈下量指標を考案し、これを用いて密度を評価する手法を構築しました。これらの評価法を元に盛土の品質管理法を構築しました(図2)。
盛土の施工試験による検証では、提案法により高い精度で剛性を評価可能であることを確認しました(図3)。さらに、提案法で密度を管理した盛土は、約18.6%の空振り(密度を安全側に評価)が生じるものの、見逃しは3.4%と低く抑えられており、従来と同等の品質を確保できることを確認しました。
沈下量情報は施工時に容易に取得可能であり、ICT機器を活用することで、計測時間を約90%、品質管理の作業人工を約40%低減(盛土工事全体の作業人工としては約5%低減) できます。本手法は、技術基準(鉄道構造物等設計標準・同解説 土構造物)に反映される見込みです。
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