船倉 翔一朗

-先輩職員インタビュー-

プロフィール
船倉 翔一朗
総務部(人事)主査
2009年入社

全職員の勤怠管理を束ねる事務系総合職

事務系総合職は、約530の職員が在籍する鉄道総合技術研究所において、“組織の管理”を担っています。私は人事担当として職員の勤怠管理と給与計算を担当しています。職員一人ひとりの勤務表をチェックして、出勤日や時間外労働の状況から勤務時間を算出し、各種手当なども加味した上で、その月の給与を計算しています。「毎月の給与を正確に計算するのは当たり前」という意識で仕事に取り組み、正確かつ慎重に業務を進めていくことを一番に心がけています。

また、公平性も求められるスキルのひとつだと実感しています。例えば、当研究所の職員はJR各社や鉄道関係の企業に出向することが多いのですが、出向先で時間外労働が発生した場合、「どちらの給与規定により計算するか」といった問題があります。熊本地震が発生した際には、多くの職員がJR九州に出向し、現地で震災対応にあたりました。特殊な手当が発生するため、出向先の担当者に先方の規定を教えてもらい、こちらの規定とすり合わせを行いながら慎重に手当の額を確定していきました。

広い視野を備えた事務系総合職として、
組織の改善の一助を担いたい。

組織の管理・運営を担い、職員一人ひとりが最高のパフォーマンスを発揮できるよう職場環境を整備していくことが、事務系総合職の使命です。例えば、当研究所が財団法人から公益財団法人に移行した際には、規定や協定書などのすべての書類を新しい法人名に変更。地道な作業に追われましたが、当研究所が新たな一歩を踏み出す手伝いができたことを、非常に嬉しく感じました。また、東日本大震災発生直後にはすぐさま職員の安否確認をして、帰宅が難しい職員に非常食を配布。その後も全施設を点検して防災訓練メニューを見直すなど、震災対応プロジェクトの事務局運営などを任せていただきました。

この他、入社3年目にはジェイアールグループ健康保険組合に出向し、JRグループ各社の健康増進に関する計画立案に従事するなど、貴重な経験も数多くさせていただきました。今後も組織の管理・運営に関わる幅広い業務を経験して、まずは当研究所全体を見渡す広い視野を身につけていきたいです。そして、事務系総合職の業務範囲として自らのスキルを高めていき、当研究所をより良い組織に導いていけたなら、これほど嬉しいことはありません。

コラム:事務系総合職について

鉄道総研の屋台骨を築く誇りと喜びを、日々感じながら——。

事務系総合職は、組織の屋台骨を築く仕事です。研究開発職のように、鉄道技術に関する各種研究・調査に携わることがないため、学生の皆さんにはイメージがしづらい仕事かもしれません。実は、事務系総合職は誰よりも鉄道総合技術研究所の“今”を把握できる仕事です。私は全職員の勤怠管理を任されているので、毎月、勤務表をチェックするたびに、当研究所の社会的貢献度を実感することも少なくありません。

実際、職員一人ひとりの勤務表を見て、「今月は、現地で事故調査を行ったんだな」「震災後の対応は、まだまだ続いているんだな」と職員の活躍に思いをはせることも多いです。そのたびに、懸命になって事故対応や震災後の対応に従事する仲間の職員を誇りに感じますし、私自身も事務系総合職として力を尽くし、彼らの仕事をサポートしていきたいと強く思います。そして、たとえ研究に直接携わることはなくとも、事務系総合職だからこそ、組織のためにできることがある。そんな実感を日々抱いています。