アクアグラウト工法

1.工法の概要

  • 特殊吸水性ポリマー、セメント、ベントナイト、急結剤からなる「アクアグラウト」を、現場においてミキサーにより水と練り混ぜ、圧送ポンプにより覆工背面に充填します。
  • 空洞を充填することにより、周囲の地山の緩みを防止し、トンネルの変形を抑制します。

2.工法の特徴

  • 特殊吸水性ポリマーは、吸水膨張することにより、水を内包するとともにセメント粒子などを吸着させ、材料分離を防止します。この結果、優れた可塑性が生まれます。
  • ポンプで圧送する際には高い流動性を保ち、充填後はそのままの状態で自立するため、限定注入が可能です。
  • 水に触れても材料が分離しにくいです。
  • 優れた強度(28日強度1.5MPa以上)を有します。
  • 比重は1.3~1.4程度と軽量です。
  • 材料と水とをミキサーにて練り混ぜたのち、1系統のポンプで圧送します。特殊な設備が不要です。

3.施工例

  • 山岳トンネルの裏込注入工法として鉄道や道路をはじめ、多くの事業者様にご利用頂いております。

参考文献

  1. 小西真治:[鉄道総研パテントシリーズ(110)]トンネル空洞充填工法(アクアグラウト工法)、RRR、Vol.66、No.6、pp.36-37、2009.06