線条・金具振動試験機

電車線路に使用される線条や金具類は、パンタグラフ通過による振動を繰返し受け、疲労破断等の大きな事故に至る場合があります。 線条・金具振動試験機は、これらの事故防止のために必要なトロリ線疲労寿命や金具類損傷程度の確認を試験する装置です。

①線条/金具振動試験機(大型)
本試験機は、実際の電車線と同じく水平方向に線条を取り付け、試験機中央のアクチュエーターで線条を鉛直方向に加振する試験機です。本試験機には最長10mの線条を取り付けることが可能です。また、最大3本の線条に対して張力を負荷できるので,模擬的に架線構造を組んで試験を実施することができます。加振波形は、正弦波の他に任意波形を入力できるので、 電車線に実際に発生している振動状況を考慮した試験も実施できます。

(主要諸元)
線条長さ:2~10m
線条本数:最大3本
線条張力:1本当たり最大 30kN、複数本合計で60kN
加振振幅:最大±100mm
加振周波数:最大10Hz

②線条・金具振動試験機(小型)
本試験機は、大型振動試験機と同じく水平方向に線条を取り付け、試験機中央のアクチュエーターで線条を鉛直方向に加振する試験機です。本試験機には、最長2mの線条を取り付けることが可能です。線条の取り付け、取り外しが比較的容易なため、複数本の試料に対する振動試験を必要とする疲労試験などへの使用に適しています。加振波形は、正弦波の他に任意波形を入力することができます。

(主要諸元)
線条長さ:2m以内
線条本数:1本
線条張力:最大 30kN
加振振幅:最大±50mm
加振周波数:最大20Hz