公衆通信回線特性の簡易測定システム
概要
列車運行や制御に関わる情報伝送には、主に鉄道事業者が設置した自営通信回線が用いられてきました。これに対し、自営設備数の削減による保守の省力化や高機能化を目的として、通信事業者が提供する公衆通信回線の活用が検討されています。公衆通信回線の活用にあたり、鉄道事業者が簡易に回線特性を把握・評価する手法が求められています。そこで、公衆通信回線の通信品質に関するデータを簡易に取得し、分析するためのシステムを開発しました。
公衆通信回線特性の簡易測定システム
公衆通信回線を用いた情報伝送を行おうとする路線で、通信品質に関するデータを簡易に取得できるシステムを構築しました(図1)。必要な機器はすべてA4サイズの板上に集約しており、付属のバッテリーで動作します。大がかりな機器を準備したり車両の電源に接続したりする必要はなく、本システムを実際に走行する列車に持ち込むだけで簡単に測定を行うことができます。
取得したデータを分析することで、列車走行中の伝送遅延時間の変化を確認したり、受信した電波の強さを地図上に表示して確認することができます(図2、図3)。
参考文献
- 細川雄太,竹内恵一,流王智子,北野隆康,祗園昭宏:地車間情報伝送の伝送遅延測定システムの開発 -公衆通信回線の地車間情報伝送への適用を目指して-,第60回鉄道サイバネ・シンポジウム,論文番号610,2023
- 細川雄太,竹内恵一:公衆通信回線の伝送特性分析ツールの開発,第61回鉄道サイバネ・シンポジウム,論文番号612,2024
- 細川雄太,竹内恵一:“鉄道で公衆通信回線を活用するため,データの流れをさぐる,”RRR,Vol.82,No.5,pp.40-45,2025
