制振ダンパを用いた耐震補強法

1.概要

既存駅舎や旅客上家の耐震補強法として、制振ダンパを用いた補強法の検討を行っています。ホーム上の旅客流動や列車運行を阻害しないように、制振ダンパを方杖状に配置し、地震のエネルギーを吸収させます。本体架構の損傷を低減し、基礎構造への負荷も少ない合理的な補強法として、今後の活用が期待されます。

2.実験

鉄道総研の実験設備である大型振動台を用い、橋上駅や高架駅への制振ダンパの適用を想定した振動実験により、耐震補強法の効果を検証しています。

3.解析

実験の成果をふまえて、フレームモデルや質点系モデルによる解析検証を行っています。解析では、実験では検証することの難しい、実際の駅建築物に適用した場合の耐震補強法の効果などについて検証しています。

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参考文献

  1. 山田聖治、三木広志、清水克将:スマートパッシブ制振ダンパを用いた 鉄道建築物の耐震性能評価、鉄道総研報告、第28巻、第8号、pp.41-46、2014.08
  2. 山田聖治、清水克将、武居泰:方杖型制振ダンパによる線路上空建築物の耐震補強効果、鉄道総研報告、第25巻、第2号、pp.29-34、2011.02