トンネル内圧力・流速変動

高速列車がトンネル内を走行するとトンネル内部に圧力変動が発生します(図1)。この圧力変動はトンネルのコンクリート壁面(覆工)やトンネル内部に設置された機器類、新幹線など気密構造の車体に外力として作用しますので、これらの強度設計を行うためには圧力変動の大きさを正確に予測することが必要となります。また、圧力変動に付随してトンネル内部の空気の流れ(風速)も変動し、地下駅の旅客やトンネル内作業者などに対する安全面や環境面から、風速変動の大きさも予測する必要があります。これらの問題に対し、超高速列車模型発射装置を使用した模型実験(図2)や数値シミュレーション(図3)によって、予測手法の開発や低減対策の検討などを行っています。

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参考文献

  1. 斉藤実俊、福田傑:トンネル内圧力変動に対する車両先頭部形状の影響、鉄道総研報告、第28巻、第3号、pp.35-40、2014.03
  2. 斉藤実俊、飯田雅宣、梶山博司:高速鉄道用トンネル内圧力変動シミュレーション、鉄道総研報告、第17巻、第5号、pp.29-34、2003.05
  3. 梶山博司、飯田雅宣、前田達夫:大深度地下鉄道の空気流動シミュレーション、鉄道総研報告、第7巻、第7号、pp. 51-58、1993.07