トンネルスキャナー

1.概要

トンネル覆工面の鮮明なパノラマ画像を、低コストで効率的に生成する、ラインセンサカメラやビデオカメラを中心とした撮影装置を開発しました。さらに撮影画像をベースとした展開図作成、構造物管理支援システムとのリンクなど、高精度で効率的なトンネル覆工管理を実現するための機能を提供します。(図1~図4)

2.特徴

3.原理

エリアンセンサでは、画像のつなぎ合わせの際にダブりや欠けの問題が出てきますが、ラインセンサでは、延長方向にダブりや欠けの無い高精度な長尺画像が得られます。(図5)

4.用途

鉄道構造物等維持管理標準・同解説(構造物編トンネル)において、通常全般検査における目視に代え得る手法の一つとして挙げられており、撮影実績は12社23路線にのぼります。この内4社では、通常全般検査で継続的に使用されています。(図6、図7)

ラインセンサカメラの高感度化、処理・記録装置の高機能化、LED照明装置の実装など、実用性のさらなる向上を図るための検討を進めています。

5.多様な撮影形態

最新のICT技術を積極的に適用することで、費用対効果に優れた成果物を提供いたします。

6.トンネル覆工管理への応用

トンネルスキャナーで撮影した画像などは、構造物管理支援システムに取り込むことができるので、トンネル覆工管理に関して有効活用が図れます。

7.実施例

JR及び公民鉄数社で活用されています。

特5162412、特5591165、特5645730、特5881246、特5894012、特5894013、特6029870、特6255224、特6336742

参考文献

  1. 鵜飼正人、長峯望:新しい画像処理技術によりトンネルの高精度検査を実現する、RRR、Vol.69、No.12、pp.24-27、2012.12