地上コイル耐久性等各種評価試験装置
概要
当研究室では地上コイルの各種耐久性試験等を目的として、様々な試験装置を所有しています。これらの試験装置は、材料の性能評価試験装置として、地上コイルと同様の大型樹脂モールド製品に限らず、様々な大型部材の評価に活用することができます。
1.大型恒温恒湿槽(地上コイル対候性試験装置)
大型恒温恒湿槽(地上コイル対候性試験装置) 主要諸元
長期間の屋外使用が前提とされている地上コイル材料の耐環境性を評価するため、散水およびメタルハライドランプ光源による紫外線照射により材料を加速劣化させ、促進試験を行うことのできる試験装置です。大型の恒温恒湿槽内で各種環境の組み合わせ(紫外線照射、温度変化、散水、変化のサイクル等)を模擬することが可能で、地上コイルのみならず実物大の超促進耐候性試験が可能です。
大型恒温恒湿槽(地上コイル対候性試験装置) 外観
大型恒温恒湿槽(地上コイル対候性試験装置) 恒温恒湿槽
2.恒温室付疲労試験装置
恒温室付疲労試験装置 主要諸元
移動可能な大型恒温室と油圧式の加振機、更に高電圧試験機を組み合わせることで、環境負荷(温度変化、散水)、機械負荷(振動等を模擬した機械的載荷)、電気負荷(高電圧の印加)を同時に与えることができる試験装置です。実物大モデルを用いた、任意の組み合わせ負荷による耐久性評価が可能です。
恒温室付疲労試験装置 外観
3.地上コイル電磁加振試験装置
(超電導磁石+大容量インバータ)
地上コイル電磁加振試験装置 主要諸元
磁場発生装置(励磁した超電導磁石)に地上コイルを対向設置し、インバータを用いてコイルに通電することにより任意の電磁力を加えることで、地上コイルの動的な耐久性評価が可能な試験装置です。専用の大容量インバータ電源から負荷状態応じた直流重畳交流電流を通電することで、低速域から高速域(500km/h相当)にわたって実走行と等価な加振が可能です。機械載荷方式と異なり、電磁力を導体部に直接分布荷重として付加することで、より実態に即した条件での載荷が可能な点が大きな特徴です。また、長期耐久試験に対応した冷却設備と防音室も備えています。
地上コイル電磁加振試験装置 外観
参考文献
- 鈴木正夫:地上コイル電磁加振試験装置による動的耐久性評価、RRR、Vol. 64, No. 12, pp. 28-31, 2007
- Tanaka、 M., Aiba, M. and Suzuki, M., "Development of Electromagnetic Vibration Test Apparatus for Ground Coils Applied to Maglev System", Quarterly Report of RTRI, Vol. 48, No. 2, pp. 110-114, 2007(※)
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4.渦電流損失評価試験装置
渦電流損失評価試験装置 主要諸元
地上コイルには車両走行時に、超電導磁石の強力な移動磁場によって、対面する地上コイルの導体素線に渦電流が誘起され、渦電流損失が発生します。本装置は渦電流損失の定量的な評価を行うことができる装置です。本試験装置は、定置の2対の電磁石に直流磁場を発生させ、供試体を取り付けた円盤を回転させることで超電導磁石が通過する状態を模擬します。装置内に設置されたトルク計や回転計を用いて、磁場の有無によるトルクの変動を計測し、変化分を渦電流損失として算出可能です。また、供試体が磁界中を通過するため、変動磁場を与える試験装置としても使用が可能です。
