動揺負荷試験装置

動揺負荷試験装置は、振子車両などの車体傾斜動作を模擬できる実物大の試験装置(車両断面モデル)です。台車枠相当のフレームと、振子ばり、車体(ウェイトによる質量調整可能)で構成されており、試験対象に応じて振子ばりを取り外すことも可能です。また、高い圧縮空気の供給能力を持っており、空気ばね車体傾斜装置の動作試験も可能です。

実際の車両では曲線走行中に遠心力が作用しますが、本試験装置においても、車体に取り付けた電動アクチュエータにより、最大3tまでの模擬遠心力を負荷することができます。さらに、車体の上下方向に取り付けた2本の電動アクチュエータにより、緩和曲線など、軌道にねじれのある区間を走行しているときの車体へのねじり負荷力も再現することができます。

車体傾斜車両の乗り心地向上を目指して、車体傾斜用アクチュエータや空気ばね、LV装置の開発、性能評価などに活用しています。

【主要諸元】

 [装置質量]  模擬車体  2~17t
 模擬振子はり  1t
 [車体のロール慣性半径]  約1.5m
 [アクチュエータ有効ストローク]  ±150mm

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参考文献

  1. 風戸 昭人:動揺負荷試験装置, RRR, Vol. 72, No. 1, pp. 41-41, 2015