ブレーキディスクの摩擦表面温度評価ツールの開発

近年、国内外を問わず新幹線に代表される高速車両は、営業速度のさらなる向上を目指しており、高温に達するブレーキディスクの摩擦表面温度の評価は、従来の熱電対による測定では困難となっています。

そこで、高速車両に搭載されているブレーキディスクの摩擦表面温度を評価するツールを開発しました。このツールにより高速で回転するブレーキディスクでも容易に詳細な温度解析が可能になりました。以下に特徴を示します。

  • ワイドな温度測定レンジ(300℃~1,100℃)
  • 高速シャッター機能により、300km/hでも鮮明なサーモ画像が得られます(図1)。
  • 温度解析ソフト(図2)により温度と同様にアナログ信号 (8ch)の収録が可能です。
  • 高速回転するブレーキディスクの摩擦表面を座標化する機能を持ち(図3)、ディスク上の任意領域、任意の固定点に着目した様々な温度解析が可能です(図4)。

参考文献

  1. 嵯峨信一:ブレーキディスクの表面温度を可視化する,RRR,Vol.68,No.5,pp.6-9,2011.05