車両前方の視認性向上AI
1.概要
図1 鮮明化システムの構成イメージ
積雪が伴う寒冷地においても安定した鉄道輸送を行うため、除雪車による機械除雪が行われます。視界が悪い場合は、低速による除雪となり多くの時間を要すことや分岐器の開通方向を下車して確認するなど、危険かつ負担の大きい作業となります。
そこで、車両の前方映像をリアルタイムに鮮明化して表示することで除雪車に乗務する作業員を支援するシステムを開発しています(図1)。
2.視認性向上AIの開発
映像から降雪を除去するためのAIを開発しました。従来、提案されていたノイズ除去のAIを高解像度な画像に対しても適用可能なようにネットワーク構造を改良し、降雪を除去できるように鉄道の画像に対して学習させています(図2)。
ネットワークは連続するフレームを再帰的に入力する構造となっており、時系列の情報を有効に活用しながら、入力画像の視認性を向上させます。
図3はノイズがない映像に対して、CGによる降雪等のノイズを合成した後、視認性向上AIでノイズを除去した結果です。
この映像は学習データには含まれていない鉄道総研内の試験線で撮影したものです。未学習の線区でも適用できることから、鉄道環境における汎用的なノイズ除去の方法を学習していると考えられます。
3.今後の展開
今後は、実用化を目指し車載装置でリアルタイムに動作する試作装置の開発を進めます。
