鋼直5形レール締結装置

1. 開発の背景

鋼橋の軌道桁に直接締結する方式の締結装置として、鋼直Ⅱ形レール締結装置があります。しかし、構造が複雑で管理が難しい上、ボルトの緩みや脱落が発生し易く、軌道短絡の恐れがあります。そこで、絶縁性能を向上したEB材付軌道パッドの採用やレール押え構造の改良により、鋼直5形レール締結装置を開発しました。

2. 開発品の構造

本レール締結装置は、絶縁押え具を用いてレールを押える構造としたため、板ばねを介した短絡を防止できます。また、鋼直Ⅱ形レール締結装置に比べ全体の部品点数を削減することで、管理を容易にしました。

軌道パッドについては、従来と同等のふく進抵抗力と耐久性を有する鋼板を用いない材料(超硬質ゴム、EB)を滑材として貼り付けた軌道パッド(EB材付軌道パッド)を開発し、絶縁性能を向上させました。本軌道パッドは、鋼直5形レール締結装置以外の直結軌道用レール締結装置においても、鋼板付軌道パッドの代替として使用可能です。

参考文献

  1. 手代木卓也、岩佐裕一、渡辺弘信、若月修:鋼直5形レール締結装置の開発、土木学会第63回年次学術講演会講演概要集、2008年9月(※)

(※)印のついたリンクは外部サイトへ移動します