主要な研究開発成果(2024年度)
本誌は、公益財団法人 鉄道総合技術研究所における2024年度の主要な研究開発成果をまとめたものです。
本成果は、JR各社をはじめ、研究機関、大学、企業などの関係機関のご協力によって得られたものであり、厚く御礼申し上げます。
Ⅰ.安全性の向上
1. 早期地震警報システムの性能評価法
- 新たな早期地震警報手法の導入効果と輸送影響を定量的に把握できる、早期地震 警報システムの性能評価法と評価ツールを開発しました。
- 性能評価の結果は、早期地震警報システムに新たな警報手法を導入する際の意思 決定に活用できます。
- 新たな早期地震警報手法の導入効果と輸送影響を定量的に把握できる、早期地震 警報システムの性能評価法と評価ツールを開発しました。
- 性能評価の結果は、早期地震警報システムに新たな警報手法を導入する際の意思 決定に活用できます。
2. レーダー雨量計を用いた降雨時運転規制の規制値設定方法
- 降雨時の運転規制にレーダー雨量計を用いる場合の規制値を、既往の鉄道雨量計の規制値を換算して設定する方法を提案しました。
- 規制時間は微増するものの災害の捕捉件数が増加し、安全性が向上します。
- 降雨時の運転規制にレーダー雨量計を用いる場合の規制値を、既往の鉄道雨量計の規制値を換算して設定する方法を提案しました。
- 規制時間は微増するものの災害の捕捉件数が増加し、安全性が向上します。
3. 車上測定に基づく軌道座屈危険度推定手法
- 車載LiDARで取得した道床形状および軌道検測結果から推定した浮きまくらぎ量を用いて、道床横抵抗力を推定する手法を開発しました。
- 推定した道床横抵抗力および軌道の最大曲率から、座屈の発生が懸念される箇所を軌道保守管理データベースシステム上で抽出するシステムを開発しました。
- 車載LiDARで取得した道床形状および軌道検測結果から推定した浮きまくらぎ量を用いて、道床横抵抗力を推定する手法を開発しました。
- 推定した道床横抵抗力および軌道の最大曲率から、座屈の発生が懸念される箇所を軌道保守管理データベースシステム上で抽出するシステムを開発しました。
4. 車輪使用限界温度の同定と在姿での安全性判定手法
- 各種車輪が異常加熱された際の安全上の限界温度を同定し、発生する残留応力を車輪種類ごとの変形量から簡易に推定する手法を構築しました。
- より精度が高く車両在姿のまま車輪の安全性を判定できる方法として、超音波式測定装置を用いた残留応力の推定手法を開発しました。
- 各種車輪が異常加熱された際の安全上の限界温度を同定し、発生する残留応力を車輪種類ごとの変形量から簡易に推定する手法を構築しました。
- より精度が高く車両在姿のまま車輪の安全性を判定できる方法として、超音波式測定装置を用いた残留応力の推定手法を開発しました。
5. フロントロッドの折損原因の解明と折損を防ぐ保守方法
- 転てつ装置の一つであるフロントロッドの折損原因が車両通過時の衝撃や、左右離隔調整不良であることを実験と解析の両面から特定しました。
- 鉄道事業者が実施する検査において、フロントロッド肘金の折損を防止するために必要な確認項目や調整方法、判断の目安を提案しました。
- 転てつ装置の一つであるフロントロッドの折損原因が車両通過時の衝撃や、左右離隔調整不良であることを実験と解析の両面から特定しました。
- 鉄道事業者が実施する検査において、フロントロッド肘金の折損を防止するために必要な確認項目や調整方法、判断の目安を提案しました。
6. 変電所と列車の電流照合による高抵抗地絡検知システム
- 変電所電流と列車の集電電流を、電力供給区間上の列車位置を考慮しつつ同時に監視照合することで高抵抗地絡を検知可能とするシステムを構築しました。
- 複数の列車、複数の電力供給区間が存在する設備構成に対応しており、従来の保護システムでは検知が困難であった数百アンペア程度の地絡故障を検知可能です。
- 変電所電流と列車の集電電流を、電力供給区間上の列車位置を考慮しつつ同時に監視照合することで高抵抗地絡を検知可能とするシステムを構築しました。
- 複数の列車、複数の電力供給区間が存在する設備構成に対応しており、従来の保護システムでは検知が困難であった数百アンペア程度の地絡故障を検知可能です。
7. 将来のドライバレス運転に向けた列車前方の支障物検知システム
- 踏切道等がある線区での将来のドライバレス運転に向けた列車前方支障物検知システムを開発しました。
- 鉄道固有の情報を用いたキャリブレーションにより、複数のセンサを統合するセンサフュージョンを高精度かつ、特殊な調整を要せずに実現できます。
- 踏切道等がある線区での将来のドライバレス運転に向けた列車前方支障物検知システムを開発しました。
- 鉄道固有の情報を用いたキャリブレーションにより、複数のセンサを統合するセンサフュージョンを高精度かつ、特殊な調整を要せずに実現できます。
8. 鹿忌避音自動吹鳴装置の長期持続効果の検証
- 鹿忌避音自動吹鳴装置の搭載により、列車と鹿との接触事故件数が約3~4割低減することを確認し、統計的に有意性があることも確認しました。
- 2年9カ月間の検証試験により、上記の効果が長期間持続することを確認しました。
- 鹿忌避音自動吹鳴装置の搭載により、列車と鹿との接触事故件数が約3~4割低減することを確認し、統計的に有意性があることも確認しました。
- 2年9カ月間の検証試験により、上記の効果が長期間持続することを確認しました。
Ⅱ.低コスト化
9. コンクリート構造物の改築におけるあと施工アンカー接合部材の設計法
- あと施工アンカーの量と削孔位置に応じた接合面の剛性や耐力、接合面の処理方法に応じたせん断伝達耐力を明らかにし、接合部材の設計法を開発しました。
- 従来よりもあと施工アンカーの量を30%程度削減でき、過密な配筋を有する既設 構造物に対して、施工や品質の確保が容易になります。
- あと施工アンカーの量と削孔位置に応じた接合面の剛性や耐力、接合面の処理方法に応じたせん断伝達耐力を明らかにし、接合部材の設計法を開発しました。
- 従来よりもあと施工アンカーの量を30%程度削減でき、過密な配筋を有する既設 構造物に対して、施工や品質の確保が容易になります。
10. 鋼桁支点部における疲労き裂の発生防止のための補強工法
- 鋼桁支点部の疲労き裂発生を防止する桁仮受け不要な補強工法を開発しました。
- 支圧ボルトの打込みを利用し当て板を下フランジに押し付けることで、当て板が合理的に荷重を分担し疲労き裂起点となる端補剛材下端の応力集中を低減します。
- 本補強工法は従来の1割以下のコストで短時間に施工可能です。
- 鋼桁支点部の疲労き裂発生を防止する桁仮受け不要な補強工法を開発しました。
- 支圧ボルトの打込みを利用し当て板を下フランジに押し付けることで、当て板が合理的に荷重を分担し疲労き裂起点となる端補剛材下端の応力集中を低減します。
- 本補強工法は従来の1割以下のコストで短時間に施工可能です。
11. 車上計測された軌道変位に基づく支承あおり要注意箇所の抽出法
- 軌道検測車で得られる動的軌道変位と簡易軌道検測装置で得られる静的軌道変位の差を利用した、橋りょう支承あおり箇所の抽出法を開発しました。
- 本手法により、直結軌道を有する鋼橋が連続する区間において、0.5 mm以上の浮きやばたつきを有する支承あおり箇所を高い精度で抽出できます。
- 軌道検測車で得られる動的軌道変位と簡易軌道検測装置で得られる静的軌道変位の差を利用した、橋りょう支承あおり箇所の抽出法を開発しました。
- 本手法により、直結軌道を有する鋼橋が連続する区間において、0.5 mm以上の浮きやばたつきを有する支承あおり箇所を高い精度で抽出できます。
12. 疲労健全度を考慮したレール交換周期の延伸
- 健全な状態で交換周期に達したレールに各種疲労試験を実施した結果、疲労強度の減少もほぼなく、周期的な交換の撤廃も可能であることを明らかにしました。
- レール損傷が発生する可能性がある箇所を抽出するため、軌道検測データを用いた健全度評価方法を開発し、軌道保守管理データベースシステムに実装しました。
- 健全な状態で交換周期に達したレールに各種疲労試験を実施した結果、疲労強度の減少もほぼなく、周期的な交換の撤廃も可能であることを明らかにしました。
- レール損傷が発生する可能性がある箇所を抽出するため、軌道検測データを用いた健全度評価方法を開発し、軌道保守管理データベースシステムに実装しました。
13. 設備検査記録の統計分析による検査周期延伸の支援手法
- 設備の検査記録と台帳データから、個体差を考慮して使用期間と不具合発生率の関係を統計的に推定する分析手法を開発しました。
- 不具合発生率を根拠とした検査周期延伸の考え方を提案し、ある実線区の転てつ機の検査周期を3か月から4か月に延伸する鉄道事業者の決定を支援しました。
- 設備の検査記録と台帳データから、個体差を考慮して使用期間と不具合発生率の関係を統計的に推定する分析手法を開発しました。
- 不具合発生率を根拠とした検査周期延伸の考え方を提案し、ある実線区の転てつ機の検査周期を3か月から4か月に延伸する鉄道事業者の決定を支援しました。
14. 車両床下外観自動検査システム
- 目視検査に代わり、通過する車両の床下部の高精細な連続画像を撮影し、外観上の異常の有無を診断するシステムを開発しました。
- 車体に表記された車両番号を画像認識するため、RFタグが不要で低コストです。
- 昼夜・晴雨を問わず、屋外で高頻度の検査が可能です。
- 目視検査に代わり、通過する車両の床下部の高精細な連続画像を撮影し、外観上の異常の有無を診断するシステムを開発しました。
- 車体に表記された車両番号を画像認識するため、RFタグが不要で低コストです。
- 昼夜・晴雨を問わず、屋外で高頻度の検査が可能です。
15. 自律型列車運行制御システム
- 列車が線路内や沿線の状態情報に基づいて自律的に運行判断と転てつ機・踏切制御を行いながら走行する、自律型列車運行制御システムを開発しました。
- 将来的に運転、保守、運行管理を含む列車運行全体の省力化や省人化が可能です。
- 鉄道ダイナミックマップによる情報共有は運行業務の改善に活用できます。
- 列車が線路内や沿線の状態情報に基づいて自律的に運行判断と転てつ機・踏切制御を行いながら走行する、自律型列車運行制御システムを開発しました。
- 将来的に運転、保守、運行管理を含む列車運行全体の省力化や省人化が可能です。
- 鉄道ダイナミックマップによる情報共有は運行業務の改善に活用できます。
16. 汎用的なリアルタイム運転支援用運転曲線作成アルゴリズム
- 様々な列車や走行線区に適用できるリアルタイム運転支援用運転曲線作成アルゴリズムを開発しました。
- 定時運転となる運転方法を短時間に提示できることを確認しました。
- 多数の線区および列車で検証し、運転士から概ね良好な評価を受けました。
- 様々な列車や走行線区に適用できるリアルタイム運転支援用運転曲線作成アルゴリズムを開発しました。
- 定時運転となる運転方法を短時間に提示できることを確認しました。
- 多数の線区および列車で検証し、運転士から概ね良好な評価を受けました。
17. 公衆通信回線を活用した車上データベース更新手法
- これまで係員が車両ごとに手作業で実施していた列車制御用の車上データベースの更新を自動化でき、更新に係わる時間の短縮と作業の省力化が可能です。
- 駅停車中でも更新が可能になるため、相互直通等で多様な車両が走行する線区への車上データベースを利用した運転保安システムの導入が容易になります。
- これまで係員が車両ごとに手作業で実施していた列車制御用の車上データベースの更新を自動化でき、更新に係わる時間の短縮と作業の省力化が可能です。
- 駅停車中でも更新が可能になるため、相互直通等で多様な車両が走行する線区への車上データベースを利用した運転保安システムの導入が容易になります。
18. 要員効率化と労働負荷低減を可能とする乗務員運用作成業務の省力化
- ダイヤ改正時を対象とし、要員効率化と労働負荷低減を両立できる乗務員運用計画を自動的に作成する手法を開発しました。
- 1日の列車数500本を超える高密度線区に対しても、5時間程度で作成でき、計画作成業務を省力化できます。
- ダイヤ改正時を対象とし、要員効率化と労働負荷低減を両立できる乗務員運用計画を自動的に作成する手法を開発しました。
- 1日の列車数500本を超える高密度線区に対しても、5時間程度で作成でき、計画作成業務を省力化できます。
Ⅲ.環境との調和
19. 断面積2段型緩衝工
- 微気圧波低減に効果的な緩衝工延伸部として、緩衝工延伸部の断面積を既設部よりも拡大した断面積2段型緩衝工を提案しました。
- 断面積2段型緩衝工が設置されたトンネルで現地測定を実施し、速度向上前後で微気圧波が現状非悪化であることを確認しました。
- 微気圧波低減に効果的な緩衝工延伸部として、緩衝工延伸部の断面積を既設部よりも拡大した断面積2段型緩衝工を提案しました。
- 断面積2段型緩衝工が設置されたトンネルで現地測定を実施し、速度向上前後で微気圧波が現状非悪化であることを確認しました。
20. 新幹線車両走行時の沿線騒音に関する詳細な音源別寄与率予測手法
- 計測された列車の高解像度音源分布から、点音源の音の伝搬特性を用いて、地上25 m評価点における沿線騒音を予測する手法を開発しました。
- 評価点における詳細な音源別寄与率を算定できるため、車両の特定部位の形状や防音壁高さを変更した場合の影響等を予測することが可能となります。
- 計測された列車の高解像度音源分布から、点音源の音の伝搬特性を用いて、地上25 m評価点における沿線騒音を予測する手法を開発しました。
- 評価点における詳細な音源別寄与率を算定できるため、車両の特定部位の形状や防音壁高さを変更した場合の影響等を予測することが可能となります。
21. 再エネ電力活用を可能とする鉄道用蓄電装置の統括制御手法
- 変動する再エネ電力を安定的に活用する技術として、地上蓄電装置と車載蓄電装置の充放電を統括制御するアルゴリズムを構築しました。
- 所内試験線において充放電指令に基づく車載蓄電装置の制御機能を実装し、従来の回生電力活用と再エネ電力活用の両立が可能であることを実証しました。
- 変動する再エネ電力を安定的に活用する技術として、地上蓄電装置と車載蓄電装置の充放電を統括制御するアルゴリズムを構築しました。
- 所内試験線において充放電指令に基づく車載蓄電装置の制御機能を実装し、従来の回生電力活用と再エネ電力活用の両立が可能であることを実証しました。
22. 都市圏通勤路線における大容量超電導き電の開発と営業稼働実証
- 都市圏通勤路線向けに、大容量の超電導き電システムを構築しました。
- 実線区における実証試験より、高密度ダイヤにおいても電圧降下を抑制して、営業列車に安定して送電可能であることを実証しました。
- 超電導き電システムにより、変電所負荷の低減や変電所数の削減が可能です。
- 都市圏通勤路線向けに、大容量の超電導き電システムを構築しました。
- 実線区における実証試験より、高密度ダイヤにおいても電圧降下を抑制して、営業列車に安定して送電可能であることを実証しました。
- 超電導き電システムにより、変電所負荷の低減や変電所数の削減が可能です。
23. 水素燃料電池車両の安全性評価
- 水素燃料電池車両の社会実装のために、リスクアセスメントを実施するとともに、漏洩や圧力の検知装置、安全弁や止弁、構造等の安全対策を提案しました。
- 特にトンネル内での、屋根上機器の配管からの少量の漏洩や、火災時の熱式安全弁からの大量放出についてシミュレーションを行い、安全性を検証しました。
- 水素燃料電池車両の社会実装のために、リスクアセスメントを実施するとともに、漏洩や圧力の検知装置、安全弁や止弁、構造等の安全対策を提案しました。
- 特にトンネル内での、屋根上機器の配管からの少量の漏洩や、火災時の熱式安全弁からの大量放出についてシミュレーションを行い、安全性を検証しました。
Ⅳ.利便性の向上
24. 集電系のリアルタイム異常検知によるパンタグラフ自動降下システム
- パンタグラフの部品脱落や電車線に付着した飛来物をカメラの画像からリアルタイムに検知し、パンタグラフを自動降下させるシステムを構築しました。
- 本システムにより、集電系に起因する設備損傷の連鎖を回避し、ダウンタイムの低減が期待できます。
- パンタグラフの部品脱落や電車線に付着した飛来物をカメラの画像からリアルタイムに検知し、パンタグラフを自動降下させるシステムを構築しました。
- 本システムにより、集電系に起因する設備損傷の連鎖を回避し、ダウンタイムの低減が期待できます。
25. 低コスト複合型上下セミアクティブサスペンションシステムの開発
- 量産を考慮した可変減衰ダンパーの設計、使用するセンサーの組み合わせやその配置の工夫等により、低コストで高い制振効果が得られるシステムを開発しました。
- 新幹線電車の上下・ロール振動を低減し乗り心地を向上する用途に適しています。
- 実走行模擬加振試験で、乗り心地の向上効果を確認しました。
- 量産を考慮した可変減衰ダンパーの設計、使用するセンサーの組み合わせやその配置の工夫等により、低コストで高い制振効果が得られるシステムを開発しました。
- 新幹線電車の上下・ロール振動を低減し乗り心地を向上する用途に適しています。
- 実走行模擬加振試験で、乗り心地の向上効果を確認しました。
26. 通勤列車の空調ログデータを活用した温熱快適性評価手法
- 既存の空調ログデータを活用して温熱快適性を評価する手法を提案しました。
- 夏季および冬季の営業列車内で温熱感覚の体感調査を実施し、提案手法による快適性評価と実際の評価の傾向がよく一致することを確認しました。
- 車内の暑い/寒い状況を検出し、空調制御の改善策の検討等に活用できます。
- 既存の空調ログデータを活用して温熱快適性を評価する手法を提案しました。
- 夏季および冬季の営業列車内で温熱感覚の体感調査を実施し、提案手法による快適性評価と実際の評価の傾向がよく一致することを確認しました。
- 車内の暑い/寒い状況を検出し、空調制御の改善策の検討等に活用できます。
Ⅴ.基礎研究
27. 二重偏波レーダーを利用した新雪密度の推定手法
- 二重偏波レーダーを用いて、従来は区別ができなかった雪片、霰等の降雪種に応じて異なる新雪密度を推定する手法を開発しました。
- 本手法により推定される新雪密度を用いることにより、雪崩の危険度や線路上の降雪深、車両床下着雪量等の推定精度の向上が期待できます。
- 二重偏波レーダーを用いて、従来は区別ができなかった雪片、霰等の降雪種に応じて異なる新雪密度を推定する手法を開発しました。
- 本手法により推定される新雪密度を用いることにより、雪崩の危険度や線路上の降雪深、車両床下着雪量等の推定精度の向上が期待できます。
28. 水分条件に応じたコンクリート橋りょうの長期変形挙動の予測手法
- 実務で入手可能な情報で、収縮ひずみを水分条件や配合に応じて解析可能なプログラムを開発し、コンクリート橋りょうの長期変形挙動の予測手法を提案しました。
- 長期変形に関するコンクリート橋りょうの設計手法の高度化を実現し、たわみによる軌道不整の課題等に対して、収縮の影響を制御した設計に活用が期待できます。
- 実務で入手可能な情報で、収縮ひずみを水分条件や配合に応じて解析可能なプログラムを開発し、コンクリート橋りょうの長期変形挙動の予測手法を提案しました。
- 長期変形に関するコンクリート橋りょうの設計手法の高度化を実現し、たわみによる軌道不整の課題等に対して、収縮の影響を制御した設計に活用が期待できます。
29. 付随車における電力回生が可能な非接触ディスクブレーキ
- 鉄道車両の省エネ、省メンテナンス、消耗品削減の追求のため、付随車で電力回生が可能な非接触ディスクブレーキを提案しました。
- インバーターを搭載せずに、電磁石とコンデンサの共振現象を用いたシンプルな回路で電力回生が可能であることを実証しました。
- 鉄道車両の省エネ、省メンテナンス、消耗品削減の追求のため、付随車で電力回生が可能な非接触ディスクブレーキを提案しました。
- インバーターを搭載せずに、電磁石とコンデンサの共振現象を用いたシンプルな回路で電力回生が可能であることを実証しました。
30. しゅう動摩擦によるパンタグラフの不安定振動の低減手法
- パンタグラフの不安定振動の発生メカニズムが、摩擦係数の高い状況において、上下と前後の振動モードが近接し、増幅する現象であることを解明しました。
- 固有モードの近接・増幅度を評価し、不安定振動を低減する手法を提案しました。
- 本手法により、安定してしゅう動できるパンタグラフの設計が可能となります。
- パンタグラフの不安定振動の発生メカニズムが、摩擦係数の高い状況において、上下と前後の振動モードが近接し、増幅する現象であることを解明しました。
- 固有モードの近接・増幅度を評価し、不安定振動を低減する手法を提案しました。
- 本手法により、安定してしゅう動できるパンタグラフの設計が可能となります。
• I. 4の件名の一部は、チャルマースエ科大学との共同研究により実施しました。
• I. 8の件名の一部は、一般社団法人北海道開発技術センターとの共同研究により実施しました。
• II. 10の件名は、学校法人芝浦工業大学、川田工業株式会社との共同研究により実施しました。
• II. 12の件名は、国立大学法人富山大学との共同研究により実施しました。
• II. 13の件名は、四国旅客鉄道株式会社との共同研究および国立大学法人大阪大学との共同研究により実施しました。
• II. 18の件名は、学校法人早稲田大学との共同研究により実施しました。
•Ⅲ. 22の件名の一部は、国土交通省の鉄道技術開発費補助金を受けて実施しました。
•Ⅲ. 23の件名の一部は、株式会社AIST Solutionsへの委託研究により実施しました。
• IV. 25の件名は、日立Astemo株式会社との共同研究により実施しました。
• V. 27の件名は、国立大学法人山口大学、一般財団法人日本気象協会との共同研究により実施しました。
• V. 30の件名は、国立大学法人九州大学との共同研究により実施しました。
主要な研究開発成果
- 主要な研究開発成果(2024年度)
- 主要な研究開発成果(2023年度)
- 主要な研究開発成果(2022年度)
- 主要な研究開発成果(2021年度)
- 主要な研究開発成果(2020年度)
- 主要な研究開発成果(2019年度)
- 主要な研究開発成果(2018年度)
- 主要な研究開発成果(2017年度)
- 主要な研究開発成果(2016年度)
- 主要な研究開発成果(2015年度)
- 主要な研究開発成果(2014年度)
- 主要な研究開発成果(2013年度)
- 主要な研究開発成果(2012年度)
- 主要な研究開発成果(2011年度)
- 主要な研究開発成果(2010年度)
- 主要な研究開発成果(2009年度)
- 主要な研究開発成果(2008年度)
- 主要な研究開発成果(2007年度)
- 主要な研究開発成果(2006年度)
- 主要な研究開発成果(2005年度)
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